教授挨拶

教授挨拶

基本理念

教授

 日々進歩する医療界の中で、放射線科領域は特にその変化と発展が目覚ましく、中でも画像診断、画像下治療;IVR(Interventional radiology)に関して、臨床と研究の両面からその重要性は増すばかりです。奈良医大放射線・核医学科では、全身の様々な領域における画像診断とIVRに関する最先端の研究を日本と世界に発信する一方、同時に、奈良県の中核病院として臨床面でも重要な役割を担っており、「画像診断から治療まで」を基本理念として、外来・病棟を有し、他科と連携してハイレベルの日常診療にあたっています。

画像診断

 画像診断部門では、脳神経領域、胸部領域、腹部・血管・骨盤領域など広い範囲をカバーし、診療と研究にあたっています。 MRIは4台で年間約15000例を撮像、CTは8台で年間約40000例の検査を行い、ほぼ全例を画像診断専門医が読影しています。一方、これら新しい診断ツールの臨床応用と同時に、当科では従来の画像診断学の基本も重要と考えています。日本発の歴史ある消化管造影も国内での撮影・読影の標準化などに携わりつつ、地に足のついた指導的立場で高精度の診療維持を目指しています。2016年4月より総合画像診断センターを開設し、年間約14,000例の造影やエラストグラフィを含めた超音波検査を行っています。2017年4月からはPET-CTを含めた核医学検査の読影も担当しており、各種モダリティーを有効に組み合わせた精度の高い総合画像診断を通じて、臨床各科の先生、当院に紹介いただい先生方のお役に立てるよう日々努力しています。

IVR

 画像下治療;IVR(Interventional radiology)は低侵襲治療として近年特に発展・普及している分野であり、当教室はその導入・開発・普及に多大なる実績を上げてきました。1970年代後半から全国に先駆けてTACEを開始し、1980年代からステントとステントグラフトの開発と企業性デバイスの導入に貢献し、多くの施行実績があり、指導的立場にあります。
 2014年にはIVRセンターが設立され、日本でもトップクラスとなる年間1500件(心臓領域を除く)のIVRが行われています。IVRの内訳は、外傷や消化管出血、腫瘍に対する血管塞栓術、下肢閉塞性動脈硬化症に対する末梢血管PTA、胸部・腹部大動脈瘤に対する大動脈ステントグラフト治療、ドレナージ術、脳動脈瘤コイル塞栓術、CASなど多岐にわたっており、最近では子宮筋腫に対する塞栓術、肩関節症に対する疼痛軽減を目的とした塞栓術を始めており、外来IVRとして、CVポート留置や肺生検も行っています。
 曜日ごとに各専門領域別のIVR外来を設置し、新規紹介患者の診察・治療説明、治療後の経過観察を行っており、可能な限りIVR周術期マネージメント、外来でのフォローアップを放射線・核医学科IVR医が行うように努めています。

研修

 奈良県の医療の中核としてその役割を担いつつ、多くの研究と学会・論文発表を維持していくにはさらに若い人の力が必要です。
 放射線・核医学科の初期臨床研修は、超音波、CT、MRIを中心とした画像診断と、血管造影やCTガイド下の画像下治療(Interventional Radiology; IVR)の二本の大きな柱からなり、それぞれの基礎を学んでもらいます。奈良医大放射線・核医学科は全国でも稀に見る広い範囲の診断、IVR治療を網羅しており、日常臨床に必要な知識から、大学病院ならではの稀な疾患や高精度の最新IVRまで経験することができます。一般臨床医に必要とされる放射線・核医学科の基礎はもちろん、事前に面談し、自身の将来の希望を加味したプログラムを作成しています。当科ではstudy mindを持ちつつ、優れた臨床能力を有する質の高い放射線科医を育成することをモットーとし、学内・外問わず広く研修医を受け入れていますので、是非、いつでも気軽にご連絡ください。